創 立 8 5 周 年 を 迎 え て

      
               秋田県立角館南高等学校
                     駒草同窓会長 草g良子



 秋田県立角館南高等学校は、今年創立85周年を迎えました。文京の地角館に、女子教育の必要性と充実を願った地元関係者の熱い気持ちが実り、昭和3年3月19日、秋田県立角館南高等女学校として誕生しました。
 一ヶ月後の4月19日、旧角館公会堂を仮校舎にあてて、開校式並びに50名の生徒を迎えて第一回入学式が行われています。創立にあたっては、土地を提供してくださったり、お金を出し合ったり、知恵を絞り汗を流して、それはそれは大変な御苦労があったようです。
 昭和5年9月に待望の新校舎が、現在地のここ小館に建ったのです。昭和7年3月には48名による第一回卒業式が挙行され、その年の7月に同窓会が結成されました。
 その後、学校の制度が改められ新制高校となり、秋田県立角館南高等学校として現在に至っております。現在卒業生は13500名程となりました。
 県内外はもちろん、海外で外交官夫人として、また通訳や観光ガイドとしてなど、国際社会においてもたくさんの方々が活躍されています。中でも、県学術顧問であり、日本オリンピック委員会理事として、この度の東京五輪誘致に大活躍された荒木田裕子氏は特筆されます。
 本校の校庭にある「しだれ桜」は、高女6期の先輩達が、小指ほどの苗木を一本一本丁寧に植えてくださったものです。
 これまで、さまざまな歴史を刻み、伝統を受け継ぎ、多くの困難を乗り越え歩んで参りました。これからも駒草同窓会は、各地において、お互いの親睦を深め、励まし合い、そして常に母校の発展に協力していくことを目的に歩み続けます。
 平成26年4月には、現角館高等学校の生徒全員が私どもの角館南高等学校に移り、統合高校がスタートすることになります。そのため、角南の図書室や職員室を新しい教室としたり、男子トイレを新設したりと大工事中です。
 「角館南」の名前が消え去ることには寂しさが募り、複雑な思いです。しかし、仙北市にたった一つの新しい高校が誕生するのです。地域の方々の熱い教育愛がいきわたり、生徒達の学びに応えられる素晴らしい学校になるよう祈りたいと思います。
 今後とも、どうぞ御支援御協力をいただきまして、温かく見守ってくださいますようお願いいたします。

                                      平成25年10月記